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4.8

2017-01-02

10年物ゼロ・クーポン債のキャッシュフロー流列cfs1は、次式となる。 ただし、P0は、購入価格であり、100は額面価値である。

cfs1 = (-P0, 0, 0, 0, 0, 0, 0, 0, 0, 0, 100)

キャッシュフロー流列の現在価値の合計は、0であることから、次式を得る。 ただし、s10は、10年スポットレートである。

0 = -P0 + 100 / (1 + s10)10

上式をs10について解くと、次となる。

s10 = (100/P0)1/10-1

実際の10年物ゼロ・クーポン債のキャッシュフロー流列cfs2は、次式となる。

         0      1                 n
cfs2 = (-P0, (100-P0)/n, ... , (100-P0)/n)

スポットレートカーブは、フラットであると仮定する。すなわち、

r = s1 = , ..., = s10 = (100/P0)1/10-1

テキストp.64の(3.2)式に、次を代入し、実際の10年物ゼロクーポン債の理論価格を求める。

  • 債券の額面価値 F = 0、本来は、F = 100であるが、毎年のクーポンで F は返済されるとみなすため、理論価格を算出するために F = 0 とする。
  • 1年あたりクーポン支払額 C = (100 - P0) / n
  • 期間 n = 10
  • 満期利回り λ = r = (100 / P0)1/10 - 1
  • 1年あたりの利払い回数 m = 1
理論価格P
= C / λ[1 - 1 / [1 + (λ / m)]n]
= (100 - P0) / 10 / [(100 / P0)1/10 - 1]  [1 - 1 / [1 + [(100 / P0)1/10 - 1]]10]
= (100 - P0) / 10 / [(100 / P0)1/10 - 1]  [1 - 1 / (100/P0)]
= (100 - P0) / 10 / [(100 / P0)1/10 - 1]  [100 - P0] / 100
= (100 - P0)2[(100 / P0)1/10 - 1] / 1000

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